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素晴らしいハワイの日系人の方々

更新日:2021年10月14日

所用でホノルルに行った際に、友人のSさんと食事をする機会がありました。

Sさんは日系3世のアメリカ人で、前職で一緒に働いたり、ソフトボールチームで一緒に戦ったりしたとても仲の良い友人です。

当日になって、約束の時間を1時間遅らせたい、という連絡が入り、少し遅いランチをすることになりました。その理由を聞いてみると、お母さまが領事館で日本の役所へのサインをしなければならないので、それの付き添いで同行するとのことでした。

お母さまは、日本に土地の権利をお持ちで、その自治体の治水対策のために、土地を譲ることになったのです。

 昨年は、台風で各地の河川が氾濫し、だれもが治水対策について、考えさせられる年となりました。治水対策は、もちろん長い間調査が行われた上でのことなので、この土地の譲渡は、去年の台風が直接のきっかけというわけではないと思いますが、もし、土地の権利者が一人でも見つからなかったら、他の手続きはあるものの、そのためにさらに時間がかかり、この対策は遅れをとるのでは? とふと思いました。

お母さまの土地は、相続が重なり権利を持つ人が増えたそうですが、幸いなことにお母さまは親戚とのコミュニケーションが良くとれていて、役所の人がハワイに住むお母さまの所在を確認することができ、手続きをとることができたそうです。治水対策をスムーズに進めることによって、その土地のリスクがより早く減り、いったいどのぐらいの住民が安心して暮らすことができるでしょうか。逆に、対策に時間がかかってしまったらどうなってしまうでしょうか。


Sさんが言うには、ハワイに出張でいらした役所の方によると、もらわないといけないサインは100以上に及ぶそうです。(土地を譲りたい譲りたくないの問題は別のお話として、譲ることを決めた土地に関して)私はこのお話を聞いて、遠くまで出張に来られた役所の方に頭が下がる思いだったのと同時に、日本の戸籍制度のすばらしさ、そしてハワイの地に居住を移しても、しっかりと日本の親戚とのつながりを大切にしてきた日系人の方々の丁寧な生き方に、見習うべき点がたくさんあるということを感じました。

 ハワイの日系人の方々は、ある意味、日本人よりももっと日本人らしいのです。

時々彼らの言葉、佇まい、生き方に、はっとさせられることがあります。

それでいて、米国の合理的で何に対しても徹底的であるところも持ち合わせています。

日本にルーツがあることを常に意識して、いつまでも日本のことが大好きでいてくれる彼らとのお付き合いはとても嬉しく心地よいものです。また、彼らが見せてくれる日本人らしさをあらためて確認し、私たちが苦手とするきっぱりとした合理主義と徹底的感を時折見せてくれる彼らから刺激をうけてこそ、私たちの生活を将来に向かって整え繁栄させていく私たちの在り方に、良い方向での進化があるのではないかと感じています。










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